非定型発達を面接で除外する?
現在、いわゆる「コミュ力」や気遣い・忖度などを「社会人の必須スキル」として求めるような風潮があります。
さらに、(事業会社は明言を避けているものの)非定型発達の傾向の強い当事者や精神疾患のある当事者を、「適性検査」と称して実質的に探索・排除しているのではないかと指摘されているサービスが人気になっています。
こうした流れに対抗するためにも
「標準的・平均的な発達特性」と異なる人を除外するのではなく、
誰もが大なり小なりもっている「違い」を包括して、環境に複数の選択肢作っていく、ニューロダイバーシティに賛同する企業を、NPOや当事者の立場からも応援したいと思いました
そして、「当事者の幸せ」の実現にとって、今、どちらの方向に向かっていくかが勝負所だと、私は考えています。
企業ともWin-Winな関係へ
多様な発達特性の当事者を採用し、それぞれの特性を包括できる環境や制度を整えていくという、ニューロダイバーシティ型経営。
この導入によって、組織でのイノベーションの促進や、組織・及び個人の生産力の向上が、既に実現し始めています
参考:「自閉症など発達障害人材に米マイクロソフトなどIT企業が熱い視線。日本では“埋もれた人材”の発掘なるか」https://www.businessinsider.jp/post-202655
私は、一人の当事者として、またNPOでの活動を通しても、「違いが力になる」という新しい社会へのパラダイム・シフトが、ひょっとすると実現できるかもしれないと感じています
しかしながら、ニューロダイバーシティのインクルージョン・非定型発達の当事者の積極的な雇用は、
など海外で取り組みが進んできた一方、日本ではまだ人権問題としての認知があまり進んでいませんでした。
DiODENが日本橋ニューロダイバーシティに賛同する理由
このように、非定型発達の当事者を巡る状況が揺れ動いている今
まだ知名度が低いニューロダイバーシティに、武田薬品工業株式会社や経済産業省をはじめ、多くの賛同企業や団体の方が声を上げていただいたことが、画期的な第一歩になる可能性を感じ、
DiODENは 日本橋ニューロダイバーシティプロジェクトに賛同しました。
最後に:
当事者のためのニューロダイバーシティ
「ニューロダイバーシティ」という概念は、アスペルガー症候群(自閉スペクトラム)の当事者によるオンライングループによって提唱され、以降、当事者による人権運動(公民権運動・反差別運動)として発展し、海外の当事者やその家族が、政府や巨大IT企業などに働きかけることで発展してきた歴史があります。
しかしながら、言語の壁などもあって、「ニューロダイバーシティ」という当事者運動に関する認知と議論は、まだ日本の当事者の間で熟しきっていない状況にあると感じます。
したがってNPOとしても、私達が「ニューロダイバーシティ」に積極的に参加・共創していくことで、「ニューロダイバーシティ」の持っている大きなポテンシャルが、「当事者の幸せ」に繋がるようにできればと考えています
そのためにも、当事者という立場から 「日本橋ニューロダイバーシティプロジェクト」に参加し、当事者のために行動して頂いた企業と協働していくことで、当事者の幸せを目指していきたいと思っています。
NPO団体DiODENは、非定型発達の方も定型発達の方も含め、ニューロダイバーシティに関心のある方などの参加を広く募っております。
したがって、もし職場でのニューロダイバーシティの推進について意見や思いがある方、事業に興味があるという方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらのページから詳細をご確認頂けると嬉しいです。
長くなりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました^^
参考:
日本橋ニューロダイバーシティ・プロジェクト特設サイト
https://www.n-neurodiversity.jp
経済産業省 ニューロダイバーシティの推進について
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/neurodiversity/neurodiversity.html
武田薬品 「日本橋ニューロダイバーシティプロジェクト」の発足について
https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2022/Neurodiversity-2/